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定期テスト無し!?生徒が運営する”無人コンビニ”も!ドルトン東京学園が見据える「本物の主体性」を育む教育とは Column

学校紹介

定期テスト無し!?生徒が運営する”無人コンビニ”も!ドルトン東京学園が見据える「本物の主体性」を育む教育とは

2025.07.11

2019年に河合塾を母体として開校したばかりの新しい学校として、その先進的な教育で人気を集めているドルトン東京学園。開放感があっておしゃれな校舎は、自由な学びの場という雰囲気に満ちていてとても居心地がいいです。
この春に1期生を送り出し、2025年度入試からは特待制度の変更や日程の変更も発表されました。今後の動向にますます注目が集まるこの学校に、サカセルの柴田が実際に塾向けの学校説明会に向かいました。

【学業・進路について】

ドルトン東京学園は、「自由と協働」を重んじる「ドルトンプラン」という教育理念を掲げています。「手取り足取りレールを引いて、この通りに行けば正解だと教える教育ではない」と校長先生が強調されていたのが印象的でした。実はこの理念、母体である河合塾の塾訓『汝自らを求めよ』にも通じるものです。受験予備校というイメージが強い河合塾ですが、その本質は単なるテクニックを教える場ではなく、生徒が「自分で決めて、自分でやり抜く」姿勢を支えることにあります。この精神が、ドルトン東京学園の教育の根底にも流れており、先生が一方的に教えるのではなく、生徒自身が「自分で考え、決め、行動する」ことを重視しているそうです。

その理念を実現するため、学校生活のあらゆる場面で「探究学習」が展開されています。中学3年次と高校2年次には、それぞれが興味のあるテーマについてレポートにまとめ上げる「修了探究」「卒業探究」があり、深く思考する機会が設けられています。定期テストを実施しない点も、同学園の大きな特徴です。では、どのように成績を評価するのでしょうか。説明会によると、評価はテストの点数だけでは測れない、より多面的なもの。日々の取り組みや提出物(アサイメント)、発表、そして適宜実施される小テストなどが総合的な評価対象になるとのことでした。これにより、一過性の知識だけでなく、継続的な学習姿勢や探究のプロセスそのものが重視されていることがわかります。

また、同学園の教育方針を体現するのが「ハウス制度」です。学年を超えた縦割りのグループで活動し、ハウス対抗のSports Fest(体育祭)や、生徒発案で実現したドルトンフェス(文化祭)といった行事を通して、生徒主体の協働が生まれます。失敗しても、他者と関わりながら内省し、次のステップへ進む。このサイクルを通して、自律心と主体性のある生徒を育てることを目指しているとのことでした。

こうした6年間の探究活動や協働経験で培われる「非認知能力」は、大学側からも高く評価されていることがうかがえます。1期生の進学実績では、進学者のうち23.4%が総合型選抜で合格しており、これは全国平均を大きく上回る数字だそうです。実際に、希望大学に合格した先輩に後輩が直接アポイントを取って話を聞く機会も多いとのことでした。
さらに、国際交流にも力を入れており、保護者の海外赴任に帯同する生徒にも柔軟に対応するなど、様々な体験を通して生徒一人ひとりが自分の学びを自分で設計できる環境作りを大切にしていることが伝わってきます。

【入試について】

2025年度入試では、いくつかの大きな変更点が発表されました。

  • 2月4日入試の廃止(3日間→2日間に変更)
  • 2月1日午後・2月2日午後の「特待入試」の名称を廃止
  • 2科(理科・算数)型(2月2日午後)の成績上位者5名程度を特待合格とする
  • 2科入試の募集人数を「若干名」から「10名」と明記

出題傾向についても、各教科の担当者からかなり詳細に言及がありました。
算数・理科・社会では「日常生活との関連性」「資料の読み取り」を重視する姿勢が一貫しており、単なる知識の暗記だけでは太刀打ちできない問題作りを目指していることが伝わってきます。
国語では自身の意見を200〜300字で表す記述問題が特徴的です。受験では客観的な思考力を問われることが多い中で、この学校では主観を言語化することを重視しているようでした。入学した生徒たちも、受験対策で記述の練習をたくさんしたことが日々の探究において役に立っていると言っているそうです。

入試の段階から学校の理念に沿った力をつけさせ、入学後の学習にスムーズに接続できるように工夫している点はとても興味深いです。

【施設・学校生活について】

説明会が行われた校舎は隅々まで非常にきれいで、特に図書館はまるでカフェのような雰囲気でおしゃれでした。落ち着いた照明と緑を基調とした床が印象的で、生徒がリラックスして過ごせる空間づくりが意識されているようです。パーテーション付きの自習室もあるため、落ち着いた空間で集中して勉強ができそうでした。現物の蔵書は少ないそうですが、データでの蔵書はとても多いそうです。思わず長居したくなるような素敵な空間でした。
また、実験室付近には3Dスキャナーや3Dプリンターが置いてあったり、一般的な学校ではなかなか置いていない実験器具を豊富に揃えていたりと、生徒の探究心を刺激する設備が充実していました。
特に面白いと感じたのが、NTT東日本と提携した「スマートストア」です。生徒が主体となって無人店舗を運営し、商品の選定から発注、在庫管理まで行うことで、実践的なビジネスを学べるそうです。生徒たちの希望する商品を募り、仕入れているとのことでした。その画期的な取り組みから、何度かニュースの取材にも取り上げられています。

ちなみに、今まで売店はこのスマートストアのみだったようですが、昨年念願のカフェがオープンし、こちらも好評なようです。カフェで買ったものを抱えて教室に向かう生徒の姿も見られました。

授業では図書館で授業をしたり、クッションがたくさんある部屋で姿勢を崩しながら授業をしたりと、生徒たちに快適な学びの空間を提供しようという意志が存分に伝わってきます。私もクッションのある部屋で授業を受けてみたいですね。

見学中、ちょうど休み時間だったため生徒たちの活気のある姿を見ることができました。どの生徒も明るく、元気に挨拶もしてくれました。友達と楽しそうに談笑している姿はまさに青春で、懐かしい気持ちになります。制服はあるものの、普段は私服でも生活できるためほとんどの生徒は私服でした。髪染めも認められているため、おしゃれでキラキラしている生徒が多い印象でした。実際に昨年教えていてドルトン東京学園に進学した生徒も、そんな自由でおしゃれな校風に憧れて志望した一人でした。パソコン室では休み時間中とはいえ、大音量でロックな音楽がかかっていて衝撃を受けました笑

とにかく自由で、それでいて身勝手とは区別ができているしっかりとした生徒さんが多いという印象を受けました。

【まとめ】

開校してまだ間もない学校ではありますが、学校側が「生徒の主体性」を軸にどんどん新しい教育を実践していこうという姿勢と熱意が伝わってきました。「依存心ではなく自律心を育てる」という校長先生の言葉が、ドルトン東京学園の教育のすべてを物語っているように感じます。今後の更なる成長に期待ができる学校だと思います。私が学生だったら絶対に通いたいと思えるような素敵な学校だと思いました。

実際の施設の風景や生徒の姿を見るのはとても新鮮なので、皆さんも是非一度学校に足を運んでみてください!

※あくまでサカセルでまとめた内容だという点にご留意ください。詳しい内容は直接学校にお問い合わせするか、説明会に参加してみてください。

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T. S.

この記事を書いたのは...

T. S.

今まで別の個別指導塾で主任講師として、中学受験では4教科+適性検査型を担当してきた。自身で指揮を執り、全科目の指導、カリキュラムの作成、面談など、中学受験全般に関わることを行ってきた。授業が無い日もずっと校舎にいたため、周りからは地縛霊だとささやかれていた。

大会で何度か結果を残すくらいにはゲームが得意で、プロを本気で目指していた時期もあったが、コロナ禍と重なってしまい断念。ただ、今でも時々大会に出ているので、もしかしたらYouTubeのおすすめで私の顔が流れてくることがあるかも?

教え子の成長を見守るのが生きがいです。大人になった教え子たちと共に塾を開業するのが将来の夢です。

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