6月のマンスリーテストが終了し、クラス昇降ありの「範囲ありテスト」は終了しました。
8月以降のマンスリーテストは範囲がないので、実質「組分けテスト」と変わりません。
この6月組分けテストはここから始まる「範囲なしテスト」のトップバッター。
ここからは組分けテストの国語についてお話しできればと思います。
●出題形式
大問1 漢字の書き取り 10問 20点
大問2 知識問題 10問 20点
大問3 論説文 10問程度 55点(変動あり)
大問4 小説文 10問程度 55点(変動あり)
マンスリーテストや復習テストと形式は変わりません。
大問3に小説文、大問4に論説文と出題される場合もあります。
ただ、論説文1題・小説文1題という形式に変化はありません。
大問1と2に範囲の指定がないため、そこの平均点が6割〜7割程度に落ち着きます。
また、そこで大きな失点がないことが前提となりますが、「読解力勝負」になりやすいと言えるでしょう。
●知識問題
全10問の知識問題ですが、ここ最近で出題されたものを紹介します。
2022 ことわざ・「あながち」「やおら」「もっぱら」「いささか」「やぶさか」を適切な空欄に入れる
2021 間違った表現の漢字を正しくする・対義語
2020「ふんだんに」「うっかり」「はたと」「よもや」「ゆうぜんと」「かならずしも」「あたかも」「はなはだ」「あまねく」「おしなべて」の中から適切な表現を空欄に入れる・四字熟語
2019 主語と修飾語・かなづかい
ことわざ・慣用句・三字熟語・四字熟語などの「慣用表現」
類義語・対義語・漢語・和語などの「語彙」に関わる問題の出題が多いと言えるでしょう。
大学入学共通テストもひと昔前よりも文章量が増えたと聞きます。
それが、文章を読み解く上での根幹となる語彙を問うようになった経緯なのかもしれません。
対策するならば「言葉ナビ」を使用することになるでしょう。
ただ、全て見直すのはかなり手間です。
もし解くなら、不得意な単元を中心に「この分野だけは解く」など決めて、「この単元だけは仕上げておこう」と見るのが建設的だと思います。
●読解問題
ひとつの大問で約10問程度出題されます。
設問の種類に注目して、ここ最近で出題されたものを紹介します。
2022
小説文 語彙2・選択肢(内容吟味)7・記述〜心情変化1
論説文 接続語3・語彙4・抜き出し2・選択肢(内容吟味)2・記述〜箇条書き1・正誤問題1
2021
論説文 接続語4・選択肢(内容吟味)7・抜き出し1・記述〜箇条書き1
小説文 選択肢(内容吟味)7・記述〜気持ち1
2020
論説文 接続語2・選択肢(内容吟味)7・記述〜箇条書き1
小説文 選択肢(内容吟味)9・記述〜気持ち1
2019
説文 接続語2・選択肢(内容吟味)5・脱文挿入1・記述〜箇条書き1・抜き出し1
小説文 選択肢(内容吟味)7・抜き出し2・記述(気持ち)1
配点は、接続語・語彙が各2〜3点、選択肢(内容吟味)・抜き出しが4〜6点、記述が10〜15点です。
特に目立つのが選択肢(内容吟味)。
ひとつの大問につき40点ほど用意される回もあります。
設問をよく読み、傍線部の周辺を中心とした解答の根拠を拾った後、適切にそれが言い換えられている選択肢を選ぶことが必要となります。
「言い換え」が多用されていることもあり、ここでも「正確な内容の把握」が求められると言えます。
また、SAPIXが用意する模範解答は、記述の要素が3つ以上あり、かつ抽象レベルが高いものであることがほとんどです。
ただ、文章が難しいときには設問を長くしてヒントを多めに用意するなど、きちんと差がつくように「調整」されていることがほとんどです。
●どういったことができれば良いのか?
自分が生徒にアドバイスするならという前提で列挙してみます。
● スピーディに大問1・2に取り組み、読解に43分は割く
→漢字・知識に10分も使う余裕はありません。読解に割く時間はできるだけ多くなるように。
● 文章全体を一読し、筆者が伝えたかったことを把握する(主題の把握)
→ただ目を動かして「読む」だけでなく、文章を読んで「筆者が何を伝えたい文章だったのか」までおさえられるならば、文章が「読めた」と言っても良いでしょう。
● 各設問の条件をよく読んで、「何に答えれば良いのか」をきちんとおさえる
→他の科目にも繋がる全ての基本です。なんでも「対比」と考えれば良いというわけではありません。設問に書かれている情報に正しく答えましょう。
● 傍線部の前後を中心に解答の根拠を拾い、なるべくその根拠を多く拾っている選択肢をえらぶ
→これも読解の基本動作と言えるでしょう。周辺にあった1つの単語だけを根拠にすると罠にはまることが多いです。
● 設問内容とヒント・条件をもとに、本文の該当箇所を抜き出す
→場合によっては正答率が非常に低くなる抜き出し問題。まずは設問から拾える情報をしっかり使い切りましょう。「合う文字数のものを当てはめる」だけでは限界があります。
● 設問内容とヒント・条件をもとに、本文の該当箇所を記述の要素として見つけ、文にする
→抜き出しと違い、部分点が認められる記述問題。まずは傍線部の前後をしっかり読み取るところから実施していきましょう。
SAPIX6年7月度組分けテストについては以下もご覧ください。
SAPIX6年7月度組分けテストの対策【算数編】
SAPIX6年7月度組分けテストの対策【国語編】
SAPIX6年7月度組分けテストの対策【理科編】
SAPIX6年7月度組分けテストの対策【社会編】
SAPIXに関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説
にほんブログ村にも参加しています。ぜひ下のバナーをワンクリックで応援もお願いします!