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麻布中の算数分析(2022年) Column

過去問分析

麻布中の算数分析(2022年)

2022.11.25

・受験者平均点 30点程度
・合格者平均点 42点程度
・算数の想定合格点 36~42点

男子御三家の一角を担う最難関の名門中であり、自由な校風でも知られる麻布中。

独特な出題をしたりするなどして、注目を集めることもあります。

東大の合格者の数も多く、毎年トップ10にランクインしており、名実ともに優れた中学校であると言えるでしょう。

本日はそんな麻布中の算数の問題を解説していこうと思います。

今回使用する指標

〇:合格のためには必ず正解したい
△:差がつく問題 できればとりたい
×:やや難易度が高く、正解できなくても差はつきにくい

解答例はこちら

大問1

(1) 〇

マルイチ算と言って良いでしょう。

「10個以下」の部分をどう式に落とし込むかがポイントでした。

運んだ回数と「10個以下の回数」をXや〇などと置けば、容易だったでしょう。

線分図等でまとめると逆に分かりにくかったと思います。

大問2

(1) 〇

時計算です。

2等分という部分が聞きなれないお子様もいたかもしれません。

1:1という部分に注目して解いていきます。

「60度+長い針の進んだ角度」:「短い針が進んだ角度」= 2:1

だと分かれば、難しくないですね。

一番最後の部分をしっかり秒に直しましょう。

分のまま、つい5/23と答えてしまうケアレスミスは多かったのではないでしょうか。

(2) 〇

(1)でしっかりと原理が理解できていれば難しくなかったと思います。理屈は同じです。

1:1の部分で式が立ちます。

「60度-短い針が進んだ角度」=「長い針が進んだ角度-90度」

追いつきの旅人算と考えて解いても良かったでしょう。

大問3

場合の数の問題です。

1つの数字を3個…〇
別の数字を1個…◇

とします。

(1) 〇

〇〇〇◇
○〇◇〇
〇◇○〇
◇〇〇〇

〇が9通り
◇が8通り 

9×8×4通り

(2) 〇

(1)を使って

「(1)で求めた数」+「0を必ず含む場合の数」という方針で解きます。

〇が0の場合

◇000

このパターンしか存在しません。◇が9通り。

◇が0の場合

〇〇〇0
○〇0〇
〇0〇〇

この3パターンです。

〇に入る数は9通り。

よって9×3通り

場合は分けをして考えているので、足します。

288通り+9通り+27通り

(3) △

3の倍数の条件「各位の和が3の倍数である」を当てはめて考えます。

〇〇〇◇
○〇◇〇
〇◇○〇
◇〇〇〇

ポイントとしては、〇に入る数は3つあるので、0を除けば、〇の合計は必ず3の倍数になってしまいます。そこに着目して場合分けをしていきます。

〇が1・2・4・5・7・8の場合

◇に当てはまる数は0・3・6・9の4通り。

並べ方も4通り。

◇〇〇〇の時、0を◇に置くことはできないので、6通り引き忘れないように気をつけましょう。

6×4×4-6通り

が3・6・9の場合

◇に当てはまる数は3通り。(3333や6666、9999は存在しないため)

並べ方も4通り。

先ほどと同じく、◇〇〇〇の時、0を◇に置くことはできないので、3通り引き忘れないように気をつけましょう。

3×3×4-3通り

〇が0の場合

◇が3・6・9の3通り。

並べ方は1通り。

1×3×1通り。

上記は場合分けされているので、最後に足しましょう。

問題自体はそれほど難しくありませんでしたが、成立しない場合などをしっかりと調べ上げないと数がずれるため、正確に調べ切るのは意外と難しかったのではないでしょうか。

大問4

図に関しては解答例を参照

(1) 〇

速さ単元における、時間と距離のズレの問題です。

ダイヤグラムをかくと一目瞭然の問題でした。

時間のズレの問題が苦手なお子様はダイヤグラムを書き、平行四辺形を意識して補助線を書き足すと分かりやすくなります。

当然、そのまま理解できるお子様はどんな解き方でもよいでしょう!

(2) ×

(1)と同様にダイヤグラムをかき、平行四辺形に着目して解くと分かりやすかったのではないでしょうか。

(1)で出した速さを使うという意識を必ず持ちましょう!

結果論ではありますが、この後の問5・6は比較的簡単な問題でした。

ここで時間を使いすぎるともったいないことになったかもしれません。

視野を広く持ち、固執しないようにしていく意識を常に持ちましょう。

大問5

(1) 〇

六角形の典型題です。

三角形ABCは六角形の1/6
三角形ABFは六角形の1/3

という知識を知っていれば簡単でしたね。

(2) 〇

(1)からCJ:JGの比がでれば答えが出ます。

CJ:JGの比を出すために相似形(クロス型、ピラミッド型)を探します。

その時に、角出しが必要になります。

あとは△AGJ:△CJM (Mの位置は解答例を参照ください)

の比を出していけばよいですね。

六角形では、頂点に重なる形で分割されていない場合は角出し、と覚えておくと良いでしょう。

(3) △

(1)(2)の誘導に乗り、真ん中の△JKLを出していきます。

(1)(2)で外側の三角形を出しているので、引いていけば△JKLは出そうですね。

全体から△ABCと△ACGを3回引いていきます。この時に△AGJを2度引いてしまうことになるのですが、(2)で△AGJを出しているのでその分は足してあげれば帳尻が合います。

あとは、計算がずれないように丁寧に計算をしましょう。

誘導を意識すればそこまで難しくなかったでしょう。

ひらめきというよりは論理的な思考ができたかどうかが大事だったといえます。

大問6

(1) 〇

書きだしていけばよいです。

10の倍数になるということは一の位が0になるときなので、一の位のみに注目して計算すれば少し楽に計算ができましたね。

(2) 〇

こちらも書き出していきましょう。

(3) △

こちらも書き出していきましょう。

(1)(2)でA・Bさんともに、10番目のカードを引いたときに10の倍数になっているという共通点が見つけられ、そこが怪しいと考えられていればかなり簡単だったかと思います。

ただし、Dさんが9番目に手札がなくなっています。この時に、「全員が10番目でそろってないから駄目だ」と勘違いをしてしまったお子様もいるかと思い、△としています。

(4) △

(3)から、40枚で1周期と分かります。

カードが250枚あるので、6周期とあまり10枚と分かりますね。

あとは、1周期あたり1枚以上手札を持っているのが何回あるのかを数えていけば答えが出ます。

総評

誘導が分かりやすく、全体的に解きやすい問題だったと言えるでしょう。

発展的な典型題がほとんどでしたが、典型題と同様に基本的な方針に変わりはなかったので、しっかりと中学受験の算数を学習してきていればそこまで高難易度ではなかったと思います。ただし、難しい問題に時間を多く使ってしまったお子様は、簡単な後半の問題で時間がなく、焦る羽目になったかもしれません。問題の取捨選択もしっかり行いたいですね。

また、帯分数の部分や調べ上げる部分でケアレスミスが多く見られたと思います。かなり注意力が問われる問題でした。ケアレスミスが致命傷となってしまったお子様も多かったと思います。この辺りは隙のないように、自分がミスしやすい部分をあらかじめ理解しておき、数え間違いが発生しないようにまとめるなど普段から工夫をしていきましょう。


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松田 浩志

この記事を書いたのは...

松田 浩志

自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。

大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。

現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。

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