サカセルコラム

学校別サピックスオープンとは何? Column

SAPIXの活かし方

学校別サピックスオープンとは何?

2023.03.07

【学校別サピックスオープンって、そもそも何だろう】

学校別サピックスオープンは、6年生の9月以降のSS特訓の無い日曜日や祝日に実施されるSAPIXの公開テストです。

対象校の出題傾向に合わせた出題となっていて、当然ながら試験時間や配点も各校に合わせたものになっています。

2021年は以下の全21校を対象として学校別サピックスオープンが実施されました。

男子校
麻布・栄光学園・開成・駒場東邦・聖光学院・筑波大学附属駒場・灘・武蔵・早稲田・早大学院

女子校
桜蔭・女子学院・豊島岡女子・雙葉・フェリス女学院

共学校
慶應湘南藤沢・慶應中等部・渋谷渋谷・渋谷幕張・早稲田実業

学校別サピックスオープンは、学校によって秋に2回実施されるものと1回しか実施されないものがあります。

また9月と11月に実施される学校別サピックスオープンのように午前と午後で2校受けられる場合や、合格力判定サピックスオープンと同日に開催される場合もあります。

こちらは年度ごとに異なるので、SAPIXの公式サイトでご確認ください。

【学校別サピックスオープンの重要性】

学校別サピックスオープンの問題は各学校、各科目でその学校の出題傾向を熟知したSAPIXの常勤講師が問題を練り上げ、他の多くの講師によるチェックも繰り返して作成されています。

SAPIXの威信をかけて作られている試験なので予想問題としての精度も極めて高く、その学校を目指す際には受験は必須と言えるくらい重要度は高いです。

また他塾生も含めて首都圏のその学校を志望する生徒の大部分が受験するため、同じ中学校を目指す受験生の中での自身の立ち位置を適切に把握することが可能で、判定の精度も非常に高いです。

なお学校によっては、その中学校が学校別サピックスオープンの試験会場となっているケースもあります

2021年は、駒場東邦中・渋谷渋谷中・渋谷幕張中・聖光学院中・豊島岡女子学園中が対象となり、多くの受験生がその中学校で学校別サピックスオープンを受験しました。

実際の入学試験よりも前に、その学校でその学校の模試を受けたという経験は、本番でより力を発揮する契機となったのではないでしょうか。

なお、もし学校行事等で事前に受けられないと分かっている場合も、申し込んでおくほうが良いでしょう。

問題や解答はもちろん、平均点等のデータももらえるので、受験直前に新しめの過去問を解きつくした際に、非常に学習効果の高い演習教材としても使えます。

【学校別サピックスオープンの難易度】

学校別サピックスオープンは、基本的にはその学校の出題傾向に沿って、実際の出題の難度に合わせて作問され、ています。

ただ「このくらいのレベルの問題まで解けてほしい」という作問者の願望もあるためか、実際の入試問題よりも難しいことも少なくありません。

また秋の時点では学力面でもその学校の対策面でも仕上がっていない生徒が多いので、平均点は実際の受験本番と比べても、なおさら低く出やすいとも言えるでしょう。

そのため学校別サピックスオープンでは、点数よりも順位や判定、偏差値を参考にした方が望ましいでしょう。

【学校別サピックスオープンの対策】

学校別サピックスオープンの対策は、当然ながら志望校対策と全く同じものになります。

まずは新しめの数年分の過去問に取り組んでみて傾向や難度を把握し、自身の現状での学力と実際に必要な得点との差異を把握しましょう。

その後、自分に合った時間配分や捨て問の判断基準の戦略、頻出分野の知識補強などを通して、得点力を向上させていくことが対策になります。

なお過去問演習を始めたばかりの9月の時点では、志望校対策が全く仕上がっていない生徒が大多数なので、この時期に実施される学校別サピックスオープンの成績は気にしすぎなくても問題はありません。

2回実施される学校なら、11月の学校別サピックスオープンを目標に学力を仕上げておきたいところです。

【学校別サピックスオープンの復習】

試験当日もしくは翌日のうちに試験を振り返ることは必須です。

どのような発想で解いたのか、どのような順序・戦略で解いたのかを、記憶が新鮮なうちに確認し、すぐに直せそうな箇所は直しておきましょう。

早い段階で失点の原因を理解することで、今後の過去問演習の戦略に活かしていきたいところです。

なお難しすぎると判断したものは、直せなくても特に問題はありません。

結果が出てから正答率を確認して、もし予想よりも周囲の受験生が得点できていたら再度確認をするくらいで良いでしょう。

このように学校別サピックスオープンは該当する中学校を受験する際は必須ともいえる重要な試験になっています。

是非とも戦略的に学習を重ね、好結果を自信にして、実際の受験に挑みましょう!

SAPIXに関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説


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三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は大手集団塾や個別指導塾で講師としてキャリアを積む。
講師としてだけではなく新規事業の立ち上げ→運営→収益化のプロセスも経験し、満を持して自律学習サカセルを創設。

「新しいことを知る」ことを楽しめる好奇心で、その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。

プロ野球、読書、靴、腕時計、ビール、筋トレ…
色々と興味は尽きない中、一番の趣味は、やっぱり仕事。

卒業生との語らいや、娘の成長を日々の楽しみに、
さぁ今日も1日がんばります!

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