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自律学習サポーター
自律学習サポートコースで、学習管理や科目の質問、採点などを担当する講師陣。
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個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
桜蔭中学校・高等学校紹介 Column
東京都・文京区、Jリーグやイベントで連日賑わう東京ドームの目の前に、ひっそりと構える急峻な坂道・通称「桜蔭坂」。この坂を上った先に桜蔭学園はあります。
すぐそばに東京医科歯科大学や順天堂大学などの名だたる大学が立ち並び、「日本の学校教育発祥の地」とされる旧昌平坂学問所・湯島聖堂も近くにあるなど、学問にゆかりのある土地にたたずんでいるのが特徴的です。
-都営三田線「水道橋駅」から徒歩8分
-JR「水道橋駅」から徒歩10分
と駅から近く、ほとんどの生徒が毎朝、平均斜度6度というかなりの急坂「桜蔭坂」を上って登校しています。最初こそ息切れして辛いですが、6年も毎日登っていると慣れてきて、皆たくましく坂を駆け上がっていました。
学校の周囲は、喧騒から離れた閑静な住宅街ですが、授業中に東京ドームのジェットコースターの乗客の絶叫が聞こえるのは日常茶飯事、ライブのリハーサルの音漏れが聞こえてくることも珍しくありません。リスニングテスト中に歌声が聞こえてきたり、悲鳴が聞こえてきたりということもよくあることで、そのおかげで皆、ちょっとやそっとの雑音には負けない強靭な集中力を身につけていたように思います。
このような、賑やかな都心にありながらも、アカデミックな雰囲気も漂う落ち着いた環境で、生徒たちはのびのびと遊び、学んでいます。
桜蔭の一番の特徴は、やはりそこに通う生徒たちと、その「空気感」であるように思います。桜蔭生というと、「道に空き缶がおちていたら」というよく言われる女子御三家のたとえ話の中でも、「桜蔭生は本に読むのに夢中で缶に気付かない」とも言われているように、桜蔭生というと、勉強一辺倒で専ら読書か勉強をしていて他の事にはあまり興味がない、というようなイメージをもたれがちですが、実際にはそんなことは全くなく、勉強しかしていないいわゆる「がり勉」のような子はほとんどいません。休み時間もおしゃべりが絶えずにぎやかで、他愛もない話をして盛り上がり、バレーやバスケをしに行く子もいれば、大学数学を解きはじめる子、友人と哲学についての議論を交わし始める子もいる、といったように、少々個性が強い、しかしみんなごく普通の中学生・女子高生です。
ですが、ひとつ「ごく普通」でない点があるとすれば、桜蔭生はおそらく皆、「勉強するのが当たり前」と思っていて、勉強するのが好きであるということです。かつて、生徒たちが「息を吸うように勉強する」学校として紹介されたこともありましたが、まさにその表現がぴったりだなと感じます。みんな「勉強をする」ということは当たり前だという前提のもとに、部活や趣味、自分がやりたいことに勤しんだり、自分がやりたい勉強をプラスアルファでやっていたり、「息を吸うように」勉強をしながら、それぞれに充実した学生生活を送っています。テスト前日に「本当に勉強していない」と言っていても、当日にはしっかり仕上げてくる。言われなくてもメモを取る。科目に好き嫌いはあれど、根本的には勉強することが嫌いではない。これが桜蔭生です。入学した時にはそんなことはなくても、周りの「勉強するのが当たり前」の空気感の中で過ごすうちに自然とそうなっていくのだろうなと思います。
周りに優秀な子ばかりで、優秀ゆえに話していて面白く、尊敬できる個性豊かな友人と沢山出会えること、一生ものの友人、人脈ができることも桜蔭の特徴であり、最大の魅力です。卒業した今でも、様々な方面で活躍する同期達に刺激を受けること、助けられることばかりで、桜蔭にいって一番良かった事は、優秀な友人たちに出会えたことだなとつくづく感じます。
校舎は、東館・西館・本館の3つで、それぞれ新旧様々ですが、中でも本館は戦前から残っている非常に趣のある建物です。(2022年現在、東館は建て替え中です。)
都会のまっただ中にあるためか敷地は決して広くはなく、校庭もありませんが、体育館が2つと中庭があります。また、学校から離れた土地に「ひばりが丘グラウンド」を所有しており、年に数回ここに出向いて、体育大会やその練習を行います。
その他にも、蔵書38000冊で小説や専門書から漫画やレシピ本までそろう図書室、裁縫をするための被服室、礼法の授業を行う礼法室、校舎同士をつなぐ渡り廊下も特徴的です。今は工事中ですが、屋内の温水プールもあり、冬場までプールの授業で泳ぐことができます。
運動部9個、文化部24個も全33部活が活動しています。面白いのが、球技系の運動部には「バスⅠ」「バスⅡ」というように、ⅠとⅡが存在し、Ⅰには週1でのんびり活動したい人、Ⅱには週5練習、他校とも試合をするようながっつり活動をしたい人が入る、というように、自分の熱量に合わせて部活を選ぶことができます。シンクロナイズドスイミングをする「リズム水泳部」も他の学校にはなかなかない部活です。
文化部も充実していて、最近では競技かるた部も新設され、それぞれの部活で生徒たちがそれぞれの強みを生かして楽しそうに活動していました。
校訓「勤勉・温雅・聡明であれ」「責任を重んじ、礼儀を厚くし、良き社会人であれ」に因んで、創設当初から行われているのが礼法の授業です。洋室、和室2部屋の礼法室があり、中1から高2まで週に一回、お辞儀の仕方から座り方、ふすまの開け方、お茶の出し方、茶会の作法、客へのおもてなしに至るまで、畳の上での所作の基本を叩き込まれます。実技のテストも行われ、クラス全員の前で所作をチェックされるので、皆真剣です。当時は何の役に立つのかと思ったこともありましたが、社会に出てから、礼法を教わっていてよかったと感じる場面が多く、今になって少しありがたみを感じています。
あまり知られてはいないですが、桜蔭では、家庭科の授業にも非常に力が入れられています。中1でいきなり布からエプロンを作り、高2になるまでにパジャマを作ったりマフラーやセーターを編んだりと、裁縫から編み物、刺繡まで一人前に作品を作れるようになるくらいには鍛えられ、出来ない子には居残りで先生が指導をするなど、なかなか類をみない熱血ぶりでした。しかし、やってみると楽しいもので、はまってしまって授業外でも次々手袋やポンチョをを作り上げている子も中にはいました。私自身も刺繡に一時期熱中し、自分で本を買ってチクチク縫っていました。普通に過ごしていたら気づかないような自分の関心に気づける、という点で、家庭科の授業はかなり大変ではありますが、とても楽しかったです。
また、体育の授業で、入学して早々にラジオ体操を指先からつま先の動きまでみっちり教え込まれ、ラジオ体操第2の試験、再試、再再試まであったことも驚きのあまり非常に印象に残っています。
桜蔭は、中学入試の国語で200字記述があるなど、入試でもかなりの量を「書かせる」学校ですが、それは入学してからも変わりません。毎回の国語の定期テストは、入試の時と同じような「たくさん書きなさい」と言わんばかりの解答用紙で、手が痛くなるほど記述をさせられ、長期休暇で出される課題も、「自由にエッセイを書け」であったり、ある一つの本が与えられてそれについて記述させられたりと、自分で文章を書き、考えや思いを表現する力が鍛えられる機会が多いです。中3の夏休みには、各々が自由にテーマを決めて論文のようにまとめる課題が出され、「研究」として、夏休み明けに皆の前で発表します。テーマが多様で、同級生の研究はどれも質が高くて面白く、中には中学生の作品とは思えないようなクオリティーのものもあります。特によく出来ているものは、受験生向けの学校説明会でも発表の機会があります。
留年制度はおそらくありませんが、ほとんどの生徒が毎年進級し、中高6年間過ごして卒業していきます。私の学年には数人、自分の意思で高校受験をし、違う高校に進学する生徒もいました。
科目にはよりますが、定期試験での成績が芳しくなかった生徒には補講や再試が行われます。また、学習面に不安がある生徒、自習したい生徒のために「放課後学習ルーム」というものがあり、先生やOGの大学生に質問をしたり、勉強をみてもらったりということができます。
個人的には、桜蔭は成績が良くない生徒への面倒見がいいのではないかと感じています。
桜蔭には、自分をしっかりと持っていて芯がぶれない子、自分の意見や考えをはっきり言う子、「強い女性」が多いです。だからといって我が強いというわけでもなく、皆「人は人、自分は自分」というスタンスでそれぞれがそれぞれの道を突き進んでいたように思います。そして、桜蔭生は、「witty」という単語がよく似合うような、機知に富んだ会話のできる面白い子ばかりで、同級生と話していても、頭の回転の速さや語彙力、教養を感じて楽しく、かつ尊敬できます。
また、全員、根のところでは負けず嫌いで努力家なのも共通です。
桜蔭では、年に2~3回、様々な分野の先生をお招きして講演会が行われ、中1~中3まで、高1~高3までの生徒がそれぞれ一堂に会して講演を聞きます。この講演にきてくださる先生たちが、分野も様々でなかなかの著名人ばかりなので、かなり盛り上がります。例えば、時事系の番組によく出演されている池上彰さんや、「プレバト」でおなじみの、俳句の夏井いつき先生、「南極料理人」として知られ、本もだされている西村淳さん、「AI vs 教科書が読めない子供たち」で有名な数学者の新井紀子さんなども講師としていらしたことがあり、その他にも、航空宇宙学者や地層学者、国際機関で紛争解決に関わっている女性など、文系理系問わず多様な講師の方々が、面白く自分の体験や専門分野について話してくださいます。この講演会で自分の将来に繋がる興味や関心を見つける生徒もいます。
学校の授業で本格的な受験対策をすることはありません。進度がとても速いという訳でもなく、学校の授業だけで大学受験を乗り切っていた生徒はほとんどいませんでした。ですが、数学の定期試験は中学の幾何からとても難しいものが多く、高3になると東大の入試問題だけで試験問題が構成されていることもあります。
また、社会科系科目の授業がとても充実していて、理系文系に関わらず、地理・日本史・世界史・倫理・政治経済の全てを中高6年間で必ず一度は履修します。社会の先生には「オタク」が多く、プラスアルファの知識をたくさん教えてもらえて、純粋にとても楽しく、教養が深まります。私自身も、地理の授業の面白さに刺激を受けて、理系ではありますが、高校の時に科学地理オリンピックに出場しました。
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