共学の進学校として近年人気を集めているこの学校は、実験や実習を通した理系教育に定評があります。全体的に緑豊かな敷地は落ち着いた雰囲気で居心地がいいです。
2025年から高校募集を停止したことで話題になっています。入試日程も増え出題傾向の変更もあるので、この学校を受験する方は必ず情報を確認しておきましょう。附属の東京農業大学稲花小学校は倍率約13倍を誇る屈指の人気校であり、また、中等部の受験者数も近年増えているので、今後の動向に注目が集まる学校です。
サカセルの教室からも近く、元塾生も多いため、三宅・村井・柴田で実際に説明会に向かいました。
【最寄り駅】
経堂駅より徒歩15分
上町駅より徒歩15分
桜新町駅より徒歩20分
用賀駅よりバスで約10分
渋谷駅よりバスで約30分
☆サカセルの教室からバス1本で行けます
【入試日程】
2月1日AM:国語・算数(50分100点)、理科・社会(40分80点)←New!
2月1日PM:算数・国語/理科(40分100点)
2月2日PM:算数(50分150点)・国語/理科(40分100点)
2月4日AM:国語・算数・理科・社会(40分100点)
【学校について】
2005年に設置された中等部は、完全中高一貫校にするために2025年に高校募集の停止をすることを発表しました。ちなみに、附属の東京農業大学稲花小学校から進学してくる生徒もいます。小学校は2019年に設立されたため、現在の小学6年生が1期生ということになります。
「知耕実学」を教育理念に掲げており、理論と実験を繰り返して本物の学力を身に着け、人間性や社会性を育むことを目指しています。その実現のために「共創し、新たなステージへ」をスローガンとし、友人や先生、様々な人たちとの関わりを通じて、創造する力を伸ばすことを目標としています。
そして「リベラルアーツ」、「探求・研究」、「国際教育」を今後の展望としています。多角的な視点から学んでもらうことを重視しており、生徒自身が3年かけてテーマを決めて研究をし、その発表をする機会があります。農業の勉強だけをするわけではありませんが、農大のイメージ通り、稲作や味噌作りなどの体験もあります。また、東京農業大学が提携している世界中の教育機関と、中等部も提携していくことを目標としているそうです。生徒の自主性を尊重し、様々な経験をさせることで自分で考えさせる教育を目指していることが伝わってきます。
大学合格実績は現在、GMARCHがボリュームゾーンとなっていますが、合格実績が年々伸びてきており、今後は早慶がボリュームゾーンになることが期待できるとのことでした。中学2年生のテストの上位の名前は廊下の掲示板に貼り出されていたり、OBによる自習室のチューター制度ができたりなど、生徒たちの学習意欲を高めたいという意思が伝わってきました。
農大へそのまま進学するのは全体の約5%で、残りの95%は他大学へ進学するそうです。
【入試について】
高校募集の停止に伴い、今まで定員が175名だったのが200名に変更されました。また、新しく追加された2月1日の午前入試では40名の募集となっています。1日PM・2日PMの試験では集合時間が2回分あり、当日の本人の状況に合わせて柔軟に変更できます。
出題傾向についても、2月1日午前の出題趣旨や、その他日程の各科目ごとの変更点の言及がかなり詳細にされていましたので、詳しくはぜひ学校説明会で確認してみてください。学校側が積極的に情報を公開しようという姿勢はとても好印象でした。
【施設について】
説明会の会場になっていた新2号館は非常にきれいで、1階にはラウンジ・自習室・購買がありました。昼食の時間では多くの生徒がラウンジに集まり、和気あいあいと食事を楽しんでいて青春を感じました。また、購買では弁当やカップ麺、文房具など様々なものが販売されており、まるでコンビニのようでした。私の通っていた学校ではカップ麺の販売はなかったので新鮮でした。
グラウンドは人工芝でできており、休み時間で楽しそうに遊ぶ生徒の姿や、端に座って友達とお話をしている生徒の姿が見えました。
理科棟として建設中の新3号館は2026年に完成予定で、図書館や理科実験室などが設けられるようです。
1号館の教室は廊下の両側に位置しており、全体が透明な窓で仕切られているため中の様子が見やすいです。「教員も生徒も周りからみられている」という良い緊張感を与えるための設計にしているそうです。我々が授業の様子を見に行った際、みんな真面目に授業を受けていて感心しました。5階にある図書館は蔵書約6万冊で、放課後は自習室として利用ができます。「カエル特集」など農大らしさが感じられるコーナーもありました。ドアが開いていなかったので入れませんでしたが、広めのバルコニーがあり、外の景色が良く見えました。
【まとめ】
歴史がまだ浅い学校ではありますが、近年伸びてきており、学校側がどんどん変えて良くしていこうというという姿勢と熱意が伝わってきました。様々な取り組みにより、今後は生徒の半分程度が第一志望であるような学校にしたいと言っていました。今後の更なる成長に期待ができる学校だと思います。実際の施設の風景や生徒の姿を見るのはとても新鮮なので、皆さんも是非一度学校に足を運んでみてください!
※あくまでサカセルでまとめた内容だという点にご留意ください。詳しい内容は直接学校にお問い合わせするか、説明会に参加してみてください。