目次
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学校の特徴
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試験の情報
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科目ごとの特徴
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よくある併願パターン
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まとめ
1. 学校の特徴
1990年に慶応大学湘南藤沢キャンパス(通称SFC)が開設され、2年後の1992年に開校された、慶應大学附属の中学校。男女共学。ほぼ全員が慶應大学に進学します。
都心からは遠いが相鉄線が東横線・目黒線や埼京線と相互乗り入れを開始したこともあり、アクセスはよくなってきています。
2013年に慶應義塾横浜幼稚舎が開校され、ここからの生徒が約100名入学します。帰国入試生と合わせた中学入学組とは半々になります。帰国生が全体の約25%と多いのも特徴。
帰国生は高校入試もありますが、一般入試でSFCに入るには中学受験のみになります。慶應系では唯一の中高一貫校。2019年度から募集人数が減り、厳しい入試になっています。
「社会の良識が校則」という考えのもと、細かい規則はなく自由な校風。制服はスカートとスラックスは指定だが、組み合わせは自由になっています。
2. 試験情報
・入試情報
募集 男女70名
2/2 8:40集合 1次試験
2/3 13:00 1次試験合格発表
2/4 2次試験
2/5 13:00 2次試験合格発表
・科目
1次試験
国語 算数 (各45分 100点満点)
理科 社会 (各25分 50点満点)
2次試験
体育実技・面接
・志願状況 ※平均点や合格最低点は非公開です。
| 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
---|
2023 | 405 | 191 | 174 | 88 | 4.6 |
2022 | 481 | 194 | 175 | 79 | 6.1 |
2021 | 471 | 192 | 177 | 85 | 5.5 |
詳しくはこちら:https://www.sfc-js.keio.ac.jp/exam/ir/result.html
3. 科目の特徴
ここからは簡単に各科目の紹介をしていきます。
・算数
記述形式はなく、答えのみを解答する形式です。大問1と2は小問集合で対策しやすいです。3~6は大問で、ここの難度は年度によってぶれがあります。規則性・平面図形・流水算とダイヤグラムなどがよく出題されています。7割程度が合格ライン。
過去問解説はこちら
慶應義塾湘南藤沢中等部(慶應SFC)の算数分析(2022年)
慶應義塾湘南藤沢中等部(慶應SFC)の算数分析(2018年)
・国語
200字程度の作文があることが最大の特徴。
漢字・知識/小説/説明文/作文
の構成になっていることが多いです。知識は選択問題で言葉の意味や常識を問われるものがよく出題されます。読解問題は易しいので全問正解したいところです。45分で作文も入るため、練習が必要です。8割程度を目指していきましょう。
・社会
問題数がとても多いのが特徴で、1問にかけられる時間は30秒程度です。平易な問題が多いので9割を目指しましょう。地理・歴史・公民からまんべんなく出題されます。グラフや資料が多いです。
・理科
大問4問構成で生物・地学・化学・物理から各1題ずつ出題されるオーソドックスな形式。問題数はさほど多くありませんが、記述もあるためスピードが求められます。珍しいグラフや思考問題もあるため、取捨選択も必要です。油性インクと水性インクなど、身近な道具が出題されることもあり「一般常識」があると強いです。計算問題は標準的なものが多いです。7割が目標になります。
4. よくある併願パターン
ここからはよくある併願先の一覧と実際の併願パターンをご紹介していきます。
・学力的に余裕のある場合(女子)
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5~ |
---|
1/10栄東A 1/20市川 1/22渋谷幕張 | フェリス 早稲田実業 渋谷渋谷 広尾学園 | 慶應湘南藤沢 | 慶應中等部 | 慶應湘南藤沢2次 | 慶應中等部2次 渋谷渋谷 広尾学園 △頌栄 |
PM広尾学園 | PM△青学横浜英和 |
△:それまでに合格が取れなかった場合の押さえ校
※ 下段は午後入試
慶應志望の方は出来る限り慶應を受験したいことと思いますので、2/2~2/5はSFCと中等部が一般的かと思います。1月中は栄東Aを模試代わりに受験し、後半は無理に受験しなくてもよいかとは思いますが、通う可能性がある場合は市川・渋幕あたりが候補かと思います。ただ、この2校はある程度の対策が必要になります。
2/1が迷いどころです。附属の最高峰という理由で慶應を選んでいるのであれば早実ですが、国分寺のためお住いの地域によっては受験できないこともあります。また、学校のカラーもかなり違いますので、合わないご家庭もあるでしょう。慶應以外なら共学の上位校!という方針なら渋渋・広尾学園あたりでしょうか。共学にこだわらず自由で華やかな伝統校であればフェリスという選択肢もあります。2/2から慶應受験に集中するため、2/1に通ってもよい学校の合格を取るのが定石です。
・学力に余裕がある場合(男子)
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
---|
1/10栄東A 1/20市川 1/22渋谷幕張 | 慶應普通部 | 慶應湘南藤沢 | 慶應中等部 | 慶應湘南藤沢2次 △サレジオ △芝 | 慶應中等部2次 渋渋 広尾 △逗子開成 |
PM△暁星 |
△:そこまでに合格が取れなかった場合の押さえ校
男子は慶應を3校受験できるのがよいですね。慶應3校の対策をしっかり取り、出来るだけ高得点で1次を通過しましょう。
・学力に余裕がない場合(女子)
1月中 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
---|
1/10栄東A 1/20市川 1/21東邦大東邦 1/22昭和秀英 | 頌栄 学習院女子 立教女学院 中大横浜 成蹊 東洋英和 横浜共立 横浜雙葉 青学横浜英和 | 慶應湘南藤沢 | 慶應中等部 横浜共立 学習院女子 東洋英和 | 慶應湘南藤沢2次 成蹊 田園調布 | 慶應中等部2次 頌栄 |
PM青学横浜英和 |
1月は模試代わりに栄東1校でよいと思いますが、千葉にアクセスがよく、通うことも視野に入っている場合は上記の3校から1校受験するパターンもあります。
SFCと中等部の両方を受験するために、2/1に合格を取りたいところです。
大学附属校…学習院女子、立教女学院、中大横浜、青学横浜英和、成蹊
学習院は早稲田、立教女学院は三鷹台、成蹊は吉祥寺でSFCからは遠いですが、お住まいによっては両方通えるエリアもあるので挙げてあります。
女子進学校…頌栄、東洋英和、横浜共立、横浜雙葉
伝統も人気もある女子校で、慶應大学進学者の多いところを選んでみました。
2/1の受験で合格が取れなかった場合、2/3の中等部は回避が現実的です。
・学力に余裕がない場合(男子)
1月中 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
---|
1/10栄東A 1/20市川 1/21東邦大東邦 1/22昭和秀英 1/25立教新座 | 慶應普通部 サレジオ学院 逗子開成 鎌倉学園 青学横浜英和 | 慶應湘南藤沢 | 慶應中等部 逗子開成 立教新座 学習院 | 慶應湘南藤沢2次 サレジオ学院 鎌倉学園 明大中野 | 慶應中等部2次 立教池袋 |
PM暁星 PM青学横浜英和 |
1月は栄東Aのあと、千葉方面にアクセスがよければ3校のうちから1校、埼玉方面にアクセスがよければ立教新座がよいでしょう。
慶應3校受験したいところと思いますが、普通部は問題にクセがあり、配点も4科目100点ずつで、SFC・中等部とは傾向が異なります。過去問で相性を見て、合わない場合は2/1に押さえ校を受験しておくのも手です。
中等部は一般的な受験生にとって取り組みやすい出題で、模試で結果が出ていなくても逆転がたまにあるので受験したいところです。
慶應3校を受験後、2/3の午後から押さえ校という強気のパターンも作れます。押さえ校がほぼ確実ならありでしょう。
5. まとめ
ここまで見てきていかがだったでしょうか。
学校の理念等は様々なサイトや学校のホームページにも書いてあるので、受験をしていく上で必要になる可能性が高い部分にフォーカスを当てて書いています。
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