この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
慶應中等部の算数分析(2022年) Column
「自立した個人を育む、自由な教育」を基本理念におく、言わずと知れた名門中である慶應中等部。
男女ともに倍率も高く、求められる学力も高くなっています。
そんな学力試験の中で、算数は短い時間で正確に解き切る能力が求められ、受験生の平均点は非常に高いものになっていると言われています。その為、算数ができないお子様にとっては大きな差が発生しやすいため、算数の対策は必須といえるでしょう。
本日はそんな慶應中等部について分析をしていきましょう。
今回使用する指標
〇:合格のためには必ず正解したい
△:差がつく問題 できればとりたい
×:やや難易度が高く、正解できなくても差はつきにくい
解答例はこちら
手順に気を付けて解きましょう。
3.896を3と112/125と置いても良いですが、シンプルに3896/1000で計算していっても良いでしょう。その後に974/100との割り算があるので、この時に3896と974が怪しいと気づければあとは簡単なはずです。
00.4=1/25は覚えておきたいです。
よくある分数の計算です。
分母と分子が逆になってしまうケアレスミスに気を付けながら、丁寧に解いていきましょう。
単純な割り算です。
問題の言っている意味が取れれば問題ないでしょう。
不足が共通しているあまりの問題です。
11と8の最小公倍数から、共通している不足2を引けば答えが出ます。
場合の数の問題です。
(1)などで時間がかかり焦っていると、典型題の3桁のパターンと読み間違えたりするので注意が必要です。5桁です。
0がどこに入るのかも注意をしましょう。
植木算の典型題です。
最後の一回は休まないことに注意をしましょう。
食塩水の典型題です。
天秤や面積図や式で解いていきましょう。
割合の典型題です。
線分図や式で解いていきましょう。
典型的なニュートン算です。
線分図や式などで解いていきましょう。
魔法陣の問題です。
1個ずつ丁寧に考えていけば難しくはないですが、焦っていたりすると意外と右下の出し方に手間取ってしまい、余計に焦ってしまったりし、時間を食いつぶす可能性があります。その為△にしています。
思いつかない場合は、時間を食いつぶす前に思い切って飛ばしても良いでしょう。
折り返しの典型題です。
折り返した図形は合同になることをおさえ、ア=⑦ イ=④として書き込んでいきましょう。
相似を利用して、比を整えていきましょう。
少し面倒ですが、丁寧にやれば大したことはありません。
分割していくタイプの典型題です。
図形が得意な生徒さんの場合、すぐに切り始めたのではないでしょうか。
厄介なのは差が2という表現ですが、先に切ることができていた生徒さんは気づいてしまいますね。逆に、差が2というヒントを主軸に考えると意外と見えてこないのではないでしょうか。
思いつかない場合は無理せずに、次の問題に行きましょう。
問題自体は非常に簡単なよくある回転体の問題ですが、計算でミスが出た生徒さんも少なくないでしょう。受験生にとっては常識かもしれませんが、円錐の側面積は「半径×母線×3.14」で出せることを知っているとさらに簡単になりますね。
断頭四角柱の仕組みを知っていれば非常に容易な問題です。
誤って、逆のBCRQを出さないように気を付けてください。
こちらも容易でしたね。高さの平均をしっかり出して解きましょう。
断頭四角柱や断頭三角柱、断頭円柱なども同様に平均が出せますので、この問題と同様に解くことができます。
典型的な速さの問題です。
ダイヤグラムが差を表しているので、2人の速さを利用することに気がつきましょう。あとは、太郎の速さをダイヤグラムが計算し、次郎の速さ出していきましょう。
エはアイウが出ていれば容易でしたね。
アイウに関しては、(時間に余裕がある状態で)状況を整理して丁寧に解いていけば難しくはないですが、数字が汚くなるのでミスした生徒も多かったでしょう。時間に余裕がない場合は飛ばしても良いでしょう。
エオに関しては、比を利用して、距離を出していきましょう。
しかし、数字が大きく、かつキレイではないので飛ばしてよいでしょう。
典型題です。
最小公倍数-2つの和 で出ることを知っていれば容易だったでしょう。
逆に解き方を知らないと厳しかったですね。
時間内に解き切るのは難しかったですね。
数えたら間違いなくタイムアップします。
より小さい同条件の数で試し、規則性を発見していきましょう。
すると、最小公倍数がつくることのできない最大の数ということに気が付きますね。時間がない場合は、現実的に解き切るのが難しかったでしょう。
22問構成でしたが、おそらく、例年通りですと、22問×5点で100点満点だと考えられます。
〇が17問 △が3問 ×が2問 (大問5が完答の可能性あり)
男子 〇 14/16 △ 1/2 × 0/2 75点
女子 〇 15/16 △ 1/2 × 0/2 80点
(大問5を完答とし、一問5点と換算しています)
上記の点数が取れていれば、一次試験で失敗することはないでしょう。
差をつけにいくのであれば、もう一問程度とれれば十分です。
本番の強いプレッシャーの中で9割をとる必要はないです。
逆に「絶対9割!!」と考えて余計にプレッシャーを感じてしまうのもよくないです。
慶應中等部を目指すにあたっては、まずは受験算数の典型題と呼ばれる基本パターンや知識事項をきっちりやりこみ、覚えましょう。さらに、過去問演習を通して時間の使い方を学び、とる問題と捨てる問題の取捨選択の練習も積んでいきたいですね。
このあたりの訓練をするかしないかで、合格率は大きく変化します。
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松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
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