この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
四谷大塚・早稲アカ5年生 7月度組み分けテストはどう対策する?算数編 Column
大問1 計算 3問 24点分
大問2 小問集合 64点分
大問3 基礎的な大問 16点分
大問4 基礎的な大問 16点分
大問5 基礎的な大問 24点分
大問6 難しめの大問 24点分
大問7 難しめの大問 32点分
※問題の数、形式は昨年のものです。
※範囲は16〜20回です。
※一昨年の平均点は約99点
大問1で1問。
大問2で3〜4問。
大問3・4で2問。
以上を目安に取っていけば良いです。
計算問題は絶対取れると思われている保護者の方も多いかもしれませんが、意外と複雑で難しいです。むしろ組分けテストでは大問2や大問3・4の方が簡単に取れる問題が多くありますので、そちらで点数を確保していくイメージで時間配分や見直しの時間を確保していきましょう。もちろん計算問題を落として良いわけではないので、練習はしっかりおこなっていきましょうね。
また、後半の問題は当然複雑になります。得意分野や取れる問題があったら挑戦していき、そうでない場合は取れるところをしっかり見直しし、ケアレスミスによる失点を防ぎましょう。
大問1で2〜3問。
大問2で5〜6問。
大問3・4で2〜3問。
大問5〜6の(1)で1〜2問。
以上のイメージでしょうか。偏差値50を狙っていく以上、基本的な問題は落とせません。大問5以降は(1)をしっかり狙っていきましょう。後ろの大問は当然難易度が上がりますが、「よく読むと実は簡単」という問題が紛れています。ここは狙っていきたいですね。
大問5までで2問ミスに抑える。
大問6以降で2問以上。
取りたいですね。
最後の方の問題(大問7や8)は正答率が一桁%だったりするので、無理に解かなくて良いです。読んでみて(1)が簡単だったら解く、難しそうだったら見直しに時間を回す。という認識で良いでしょう。
それでは次に大問ごとの特徴に触れていきます。
基本的な計算です。逆算や分配法則など基本的な計算のテクニックを確認しておきましょう。また、小数→分数の変換もおさえておきましょう。
基本的な一行問題です。予習シリーズの基本問題の難易度ですので、しっかり取り切りたいですね。気をつけないといけない点として(7)や(8)では意外と難しい問題が登場します。正答率も毎回低いので、無理に解かなくて良いでしょう。
大問形式の基礎的な難易度の問題です。予習シリーズの基本問題や演習問題集の反復基本問題に相当する難易度です。大問2の(7)や(8)に比べるとこちらの方が簡単なことが多いので、しっかり取り切りましょう。
少し難しい大問形式の問題です。予習シリーズの練習問題や演習問題集の反復練習問題に該当する難易度です。 (1)の問題に比較的簡単な問題が紛れているので、見逃さないようにしましょう。
応用的な大問形式の問題です。正答率が一桁%のことが多く、取り切るのは難しいでしょう。注意したい点として、(1)に読めばわかるような比較的簡単な問題が紛れていることがあります。ここは逃さないようにしましょう。
最後に単元ごとの重要ポイントについてお話しさせていただきます。
まずは速さの三公式が瞬時に言えるか確認しましょう。きはじの表などを使っては駄目です。
【すれちがい/追いこし】
まずはこの2パターンを確認しましょう。
丸暗記はできれば避け、理屈で理解することを推奨します。
特に算数が苦手なお子様は追いこしの問題で分からなくなることが多いです。追いこしでは「1分あたりに何m差が縮まるのか」「1分あたりに何m差が離れるのか」ということを考えるようにしましょう。間違っても「とりあえず引けばよい」という発想はやめましょう。
出会いでは「1分あたりに何m近づくのか」「1分あたり何m離れていくのか」と考えましょう。こちらも暗記で「とりあえず足せばよい」という考えはやめましょう。
分からなくなってしまうお子様は「図をかく」、「指で状況を再現してみる」などをして、何が起きているのかを確認してみましょう。
【グラフ】
速さのグラフをダイヤグラムと言います。
このダイヤグラムは毎年組分けテストで出題されているので、しっかり学習しましょう。
重要なポイントは「出会いの旅人算になる形」「追いこしの旅人算になる形」をしっかり押さえることです。
相似の利用はまだ早いので使う必要はありません。むしろこの時期は相似を使わない方法をしっかりと学ぶことが重要なので、使ってはいけない、とお考えください。
【折り返し】
折り返しの問題ではまず「状況図を丁寧にかける」ようになりましょう。
算数が苦手なお子様は例題の6までで良いです。
例題7の「2回目にすれちがう〜」の問題で3倍と暗記するのはやめましょう。なぜ3倍なのかという理屈を理解することが重要です。
【円周上の旅人算】
まずは例題1の出会いと追いこしのパターンを出来るようにしましょう。算数が苦手なお子様(偏差値45以下のお子様)はここまででも良いです。
例題2のパターンは和差算を利用します。算数で偏差値55以上を狙う方は取り組みたいですね。
【3人以上の旅人算】
例題5の3人以上の旅人算は状況図を整理してかけるかが重要です。
「問題文を正確に読む」→「状況図にまとめる」という動きが出来ているか確認しましょう。ちなみにこちらも偏差値50未満の方は取り組まなくても良いです。
【2人の間の距離のグラフ】
間の距離のグラフは組分けテストや入試でも頻出ですので、必ず確認しましょう。苦手なお子様でも例題6までは取り組むと良いです。
間の距離のグラフでは「何が起きているかを説明できるか」を確認しましょう。確認の方法としては「元のダイヤグラムをかかせてみる」という手法があります。
例題7は偏差値55以上を狙う方は取り組むと良いです。
数列と数表も入試では非常によく出る分野です。
書き出すことはせずに、計算で解けるようにしっかり練習しましょう。
また、基本的な等差数列の問題である予習シリーズP200基本問題(1)などが解けることを必ず確認しましょう。
また、組分けテストの後半の大問で出題された場合、(1)は簡単な場合が多いので取り組むようにしましょう。
【いろいろな数列】
階差数列と、ある倍数を抜いた数列が登場します。
算数が苦手なお子様(偏差値45以下のお子様)は例題2が解ければ良いです。
例題3では2通りの解き方が登場しますが、どちらでも良いです。お子様の感性に合わせましょう。
【数表】
まず、三角数と四角数をこの機会に覚えましょう。
数表において重要なのは「端の数に注目すること」「見取り図をかくこと」です。この2点が徹底されていれば解けます。
例題4(2)で考えていきます。
【パスカルの三角形】
算数が苦手なお子様は扱わなくても良いです。
ポイントは各段の規則性に注目することです。
例えば例題6では
このように規則性があります。
ここを意識して取り組んでみてください。
点の移動の問題は「平面図形」と「速さの問題」の複合です。
両方の考え方が必要になります。
【点の移動】
まずは例題1をしっかり出来るようにしましょう。苦手なお子様はしっかりと図をかくことを意識してみましょう。
次に例題2ですが、こちらは旅人算と周期の利用になります。
「平行」→「旅人算」
「2点が重なる」→「旅人算」
「同時に○点を通過」→「周期」
まずは上記の内容を押さえ、実際に2点がどう動いているのか確認し、解いてみましょう。
例題3は形が台形なので少し難しいです。算数が苦手なお子様(偏差値45以下のお子様)は扱わなくても良いです。
【点の移動とグラフ】
例題4では「1秒あたりの面積の増加量(減少量)」という考え方をします。ただ、結局はただのダイヤグラムですので、13回と同じように考えれば解けます。
【角速度の利用】
角速度という考え方が登場します。距離を角度にしているだけですので、それほど難しくはありません。しっかりと取り組みましょう。
「1周に何秒かかる」というヒントから「1秒で何度進む」という計算に繋げましょう。例えば、1周に10秒かかる場合、円1周が360度ですので、「1秒で36度進む」と分かります。この角速度が分かればあとは17回の円周上の旅人算と同じですね。
今回は速さに関係する単元が多く登場しています。組分けテストでも速さの問題は多く出題されるので、集中的に速さの単元を学習しておきましょう。
解説は以上となります。少しでもお役に立てる情報があればと思います。
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松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
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