サカセルコラム

二月の勝者ドラマ版第1話感想戦 Column

知っトク 中学受験

二月の勝者ドラマ版第1話感想戦

2021.10.29

ついに二月の勝者のドラマ版が始まりました!

コロナウイルスの影響で放送が延期になった時にはどうなることかと思いましたが、無事に放送が開始して何よりです。

自律学習サカセルではこれまで、noteという媒体で、原作の漫画の方を題材にして、中学受験業界についての座談会を行ってきました。今回は特別編として、いつも座談会を行っている自律学習サカセルの講師、三宅、増田、夏田の3人でドラマ版の感想戦を行いました。

二月の勝者のドラマ第1回は...

・子役の皆さんかわいいし、他の役者さんもかなり原作のイメージ通り。
・中学受験してない人にも分かりやすい演出の工夫がいっぱい!
・佐倉先生、黒木先生の対比、三浦君のストーリーから伝わるメッセージがいい!

ということで、それぞれについて感想戦で話されたことを見ていきましょう。

役者さんは原作のイメージぴったり

-柳楽さんが演じてた黒木先生はどうでした?

違和感なかった。いいんじゃない?

自分も違和感なかったですね。

柳楽君、番宣の時は「自分は勉強全然...」とか「船舶免許取りました」とか言ってて大丈夫かな?と思ったけど、さすが役者やね。

でもこのままだと、黒木がただの鉄仮面で終わりじゃないですか。今後塾の外での姿も出すんじゃないかと思ってます。

黒木先生以外では、白柳校長は完全にポジションがドクターXの晶さんですごく良かった。雰囲気にすごく合ってる。

子どもたちはかわいかった。すごく小学生らしいというか。

島津君かっこよかったですね。さすがジャニーズ。ちょっと漫画とイメージが変わりましたね。

島津君はドラマでも見せ場があるんやろ。

学園ものとかでは中学生・高校生が多いから、小学生がこんなに出てくるドラマは珍しいかもしれないですよね。

橘先生は原作だと見た目が老けて見えるからドラマの方が雰囲気と年齢の設定が合ってるかも。

ドラマの橘先生はもうちょっと年齢行ってる設定よな。でも、全体的にしっくりいくものだった思う。

中学受験してない人にも分かりやすい工夫がいっぱい!

―ドラマ全体の印象はどうでしたか?

ドラマ版はそれが合っているか一旦置いて、「中学受験がどんなイメージのものなのか知らない人」に伝えるために、分かりやすい演出が多かった印象。

初っ端から合格発表で膝から崩れ落ちるシーン、中々衝撃的ですよね。

ああ、これはそんなもん。結構あるあるなんだけどね。

昔の桜蔭の発表とか阿鼻叫喚。受かっても落ちてもみんなボロボロ泣いてたもん。半狂乱のママとかたくさんいたよ。このシーンにマスコミが来てたらもっと良かったかな。

さらに中学受験離婚...

これは中学受験が原因というよりは、元々別れる雰囲気だった夫婦が中学受験を機に踏ん切りが着いたということが多いと思いますけどね。

受験期の途中に離婚決まってるんだけど、提出は一緒の書類で出す家庭もあるね。合格決まって、手続き決まったら離婚するという流れが多いのかな。

根本的に離婚率は3割ありますから、いずれにせよそれくらいは離婚してもおかしくないですね。

逆に中学受験終わって弟、妹が増えるというのもあるけどね。

塾のシーンでは結構競争があおられてますよね

成績と偏差値と名前がランキングでぶわーっと掲示されてるけどいいのかなって思う。まずくない?

あの順位表すごいな。前時代的。

平成の10年くらいまでの文化ですね。

俺が現役の時はあったな。

今はプライバシー保護の観点が進んで無くなってますよね。

あと、吉祥寺エリアでクラス一番になって、塾で一番下になるというのも塾というものを際立たせるために使われてるけど、実際そんなことはないよなー

そうなんですか?

あのエリアの人みんな熱心やで。同じ小学校でも塾行ってる人が多いだろうから、そもそも塾行かずにクラス1番になれないと思う。

でも例えば、6年生で塾行ってビリになるのは変じゃないよ。みんなそういうもんだと思う。

総合して、膝から崩れ落ちる光景、離婚までする例、過酷な競争を出して中学受験が壮絶だというイメージがよく伝わってきますよね。

文字が出てくる演出も分かりやすさという点では良かったですね。

数字を文字に起こして画面に大きく出てくるからすごく分かりやすくなってる。

中学受験生の偏差値帯が一般の生徒に比べて高い、というところも目で見てインパクトがある作りになってましたよね。我々も保護者会でよく使うやつですよね。

一つだけ中学受験のことで補足が必要だとしたら、子供の紹介で出てくる偏差値ですかね。

偏差値とかもドラマのやつは合不合判定とか早稲アカ系の偏差値の基準だと思うんですけど、実際偏差値が何かしらない人、高校受験、大学受験の偏差値しか馴染みがない人とかから見たら数字出されても分からないですよね。

高校受験と混ぜる人は結構いそう。

そうしたら70とか80とか出るやん。68でトップってうーんってなっちゃうかもね。

佐倉先生、黒木先生の対比、三浦君のストーリーから伝わるメッセージがいい!

ドラマ版での設定変更についてはどのように感じましたか?

ドラマだと、塾の外の描写が大きく変わってるよね。あれである意味分かりやすいストーリーになってる。

ボウリング場のシーンですね。場所と公私が対応してて理解しやすい設定です。

逆に、佐倉先生の空手の設定はどこかに行ってしまいましたね。

それで代わりに入ったのがダンス部の設定なんですけど、個人的にすごく印象に残りました。これ、黒木先生のやったことと対比になっていると思います。

佐倉先生は先生が生徒のことを決めちゃった

色んな選択肢を提示して、それぞれのメリット、デメリットを提示するところまで先生がして、決断は生徒にやらせれば後悔はなくて良かったんじゃないかと思います。

受験プランもそうなんですけど、「こうしろ!」って言わない方がうまく行くと思います。

佐倉先生は先生としての情熱が出ちゃったのかな。

逆に黒木先生は生徒に対して優しいし、三浦君にもリフティング勝負はしたけど自分で決めさせてましたよね。

特に、リフティング対決で負けた彼に対して何も言わないところがよかったなと思う。

後の方で三浦君のねばりを褒めてますけど、これをする人は意外と少ないんですよね。結果しか見ない人が多い。

原作もそうだけど、黒木先生子供への愛はあるんですよね。

三浦君の家族も、これでリフティング対決で負けた子供を責めなかったのが良かったですね。

ああいう接し方していると子供も「見てくれてる」って分かると思う。

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ということで、ドラマ版の二月の勝者は漫画版よりさらに誰が見ても楽しめるし、漫画版と同じくらい中学受験生を持つ親御さんにとっても納得して、勉強になる部分がたくさんあると思います。

また、サカセルのnoteの方では二月の勝者以外でも中学受験に関するコラムを掲載しています。ぜひご覧ください!それでは!

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この記事を書いたのは...

自律学習サカセル

池尻大橋駅から徒歩2分。
国道246号線沿いの個別指導塾、家庭教師センター。
特に中学受験は専門プロ講師によるコースを設置し、高い実績をあげている。
東大・ 医学部・早慶大生を中心に意欲の高い講師が指導する、中高一貫校・大学受験コースにも定評あり。

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