●各回でおさえるべき内容のピックアップ
1回 旧石器時代・縄文時代・弥生時代 〜原始時代のくらし〜
そもそも社会で扱う歴史は、「何について」の歴史なのかというと「人間について」の歴史です。
人間と動物の決定的な違いは道具の有無にあります。
この時代は、「その時代から新しく使われた道具」「遺跡の場所」をおさえるのが大事です。
▼旧石器時代
道具 打製石器…石を打っただけの簡単な石器
遺跡 岩宿遺跡…黒曜石の石器
(群馬) 相沢忠洋が発見
野尻湖遺跡…ナウマンゾウの化石
(長野)
▼縄文時代
生活 狩りや漁
道具 磨製石器…磨いて使いやすくした石器
縄文土器…黒い・厚い・もろい・縄の目の模様
遺跡 三内丸山遺跡…土偶
(青森)
大森貝塚…モースが発見
(東京)
板付遺跡…水田の跡、水辺の低地に定住していた
(福岡)
▼弥生時代
生活 農耕が広まる→貧富の差
道具 弥生土器…白い・うすい・かたい
石包丁…稲の穂を摘むための道具
金属器…青銅器~やわらかく加工しやすいため、宝物や祭りの道具に使われた
鉄器~ 硬いため、武器・防具などに使われた
遺跡 登呂遺跡…高床倉庫
(静岡)
吉野ヶ里遺跡…戦の跡
(佐賀) 濠に囲まれている~環濠集落
▼弥生時代②
●中国の文献
<紀元前1世紀>漢書地理志
内容 100あまりのくに
<57>後漢書東夷伝
内容 奴国の王が中国(漢)に使いを送る
→金印をもらう「漢委奴国王」
福岡県志賀島で発見される
<239>魏志倭人伝
内容 邪馬台国の卑弥呼が中国(魏)に使いを送る
→「親魏倭王」の称号をもらう
後漢書東夷伝の「東夷」とは「東の野蛮な者」という意味。
当時の日本は、当時の中国に「かなり下」に見られていたため、人間扱いされなかった。
だから倭の「にんべんがない」と伝えています。
反対に魏志倭人伝は本のタイトルの時点で「倭」「人」という字が入っています。
180年ほど経過して、人間扱いされるようになり、「にんべんがつくようになった」と伝えています。
倭という字には注意が必要です。
2回 古墳時代・飛鳥時代 〜大陸から学んだ国づくり〜
▼古墳時代
争いごとが多すぎて、墓くらいしか残っていないのがこの時代。
覚えるのも必然的に墓(=古墳)が中心です。
ちなみに大王は「中央の有力者」、豪族は「地方の有力者」です。
大王が後に天皇となります。
●大和国家
仕組 大王を中心とした豪族たちの連合政権
遺跡 大山古墳…前方後円墳
(大阪)
~埴輪が並べられた
稲荷山古墳…文字の記された鉄剣「ワカタケル大王…」
(埼玉)
江田船山古墳…文字の記された鉄刀「ワカタケル大王…」
(熊本)
○4~5世紀の東アジアのようす
▼飛鳥時代
天皇を据え、政治の仕組みを本格的に整え始めたのがこの時代。
しかし、聖徳太子の制度には税金の制度がありませんでした。
大化の改新から始まり、公地公民〜班田収授法と続き、大宝律令に至るまで段階を踏んで「税の仕組み」を作っています。
<593>聖徳太子が推古天皇の摂政となる
政治 蘇我馬子と協力して行う
①冠位十二階…氏姓に関係なく才能のある人を用いる
②憲法十七条…役人の心得を示す
③遣隋使~小野妹子
目的①中国の文化や制度を取り入れるため
②中国と対等な立場で外交を進めるため
④法隆寺…世界最古の木造建築・世界文化遺産
<645>大化の改新
内容 中大兄皇子→ 天智天皇
と
中臣鎌足 → 藤原鎌足
が
蘇我氏を滅ぼす
原則 公地公民…土地と人民は天皇のもの
※ なぜ中大兄皇子と中臣鎌足は蘇我氏を滅ぼしたのか?
→聖徳太子の政治の制度には「税」の制度がなかった。
外国から侵略されることを考えたときに、税の制度がないと、国の力がつかないと考えた2人は、蘇我氏を滅ぼし、新たに制度を作ることにした。
<663>白村江の戦い
内容 新羅・唐 vs 百済・倭
<672>壬申の乱
内容 大海人皇子 vs 大友皇子
↓
天武天皇
3回 奈良時代 〜奈良の都と天平文化〜
<701>大宝律令
内容①国の仕組み
【中央】二官八省
【地方】 国 ・ 郡 ・ 里 北九州に大宰府
国司 郡司 里長
②税の仕組み
法律 班田収授の法…6歳以上の男女に口分田を与え、税をとる
・租…稲の収穫の3%
・庸…労役の代わりに布
・調…布などの特産物
・雑徭…国司のもとで労役
・防人…北九州の防衛
結果 税がきついので逃亡する農民が増える
▼奈良時代
奈良エリアに都を置いた時代です。
聖武天皇によって出された墾田永年私財法により、天皇による政治制度に揺らぎが出てきます。
次の平安時代からは天皇以外も政治に乗り出します。
<710>平城京
~唐招提寺
人物 元明天皇
見本 唐の長安
貨幣 和同開珎
●聖武天皇の政治
①仏教の力で国を治める
人物 行基
・国分寺 国分尼寺
・東大寺~正倉院・大仏
②<723>三世一身の法
内容 新しく用水を作って開墾したものは三代まで私有を認める
<743>墾田永年私財法
内容 開墾した土地の永久私有を認める
結果 貴族や寺社の私有地(荘園)が生まれる
公地公民が崩れる→天皇の権力down
●遣唐使<630~894>
~菅原道真の進言で廃止
留学生 吉備真備~帰国して重く用いられた
阿倍仲麻呂~帰国できずに唐の朝廷に仕えた
僧 鑑真~唐招提寺を建てる
4回 平安時代 〜貴族のくらしと日本風の文化〜
▼平安時代
<794>〜<1192>で約400年続く平安時代。
ここは4人の中心人物(5人でもありますが)を中心におさえましょう。
10世紀の平将門の乱などは「誰と誰の間に入る出来事なのか」などを意識するとおさえやすくなるでしょう。
①桓武天皇
政治・平安京<794>
・坂上田村麻呂を蝦夷征伐のため、征夷大将軍にする
~東北地方(+北海道)
結果 蝦夷を完全降伏させるには至らず、朝廷と蝦夷による和平交渉により、「形だけ」東北征服を成し遂げた
内容 蝦夷が東北征服を受け入れるかわりに、朝廷は現地の統治をそのまま蝦夷に任せる
・律令政治の立て直し~国司の不正を取り締まる
人物 藤原元命~尾張国国司
●武士のおこり
<935>平将門の乱 …関東
~自らを新皇と名乗った
<939>藤原純友の乱…瀬戸内海
②藤原道長・頼通<1018>
政治 摂関政治
内容 天皇が幼い時には摂政、成人したら関白となって、権力を握る政治
思想 末法思想
…仏教を広めたお釈迦様が亡くなって2000年間ののちに、「末法」と呼ばれる世の中がやってきて、釈迦の教えは正しく行われなくなり、世の中は乱れるという思想
建物 平等院鳳凰堂
人物 藤原頼通
背景 空也が100年ほど前に始めた浄土教が広まったこと
<1051>前九年合戦
内容 奥六郡(岩手県)で統治を任されたが、
朝廷の言うことを完全に無視するようになった安倍氏の征伐
人物 源頼義・源義家 vs 安倍頼良
清原氏
<1083>後三年合戦
内容 清原氏の内部分裂
人物 源義家 vs 清原氏
清原清衡
→藤原清衡
結果①清原氏の内部分裂による騒乱のため、朝廷から勧賞は支払われなかった
②源義家は関東から出征してきた将士に私財から恩賞を出したこと、
都で僧侶が武装した僧兵を抑えこんだことで、
関東地方における源氏の名声を高めることになった
③清原清衡は清原氏の旧領全てを手に入れ、
東北地方で奥州藤原氏としての基盤を得た
③白河上皇<1086>
政治 天皇が退位した後も上皇となって院で行う政治
<1156>保元の乱
内容 後白河天皇 vs 崇徳上皇
平清盛
源義朝
<1159>平治の乱
内容 源氏 vs 平氏
④平清盛<1167>
政治・武士として初めて太政大臣になる
~太政官の最高位
・日宋貿易~大輪田泊(神戸)
貨幣 宋銭
●源平の合戦
原因 以仁王の令旨…後白河天皇の子の以仁王によって
全国に出された「打倒平氏」の命令
<1180>石橋山の戦い
場所 神奈川
<1180>富士川の戦い
場所 静岡
<1183>倶利伽羅峠の戦い
場所 富山
<1184>宇治川の戦い
場所 兵庫
<1185>屋島の戦い
場所 香川
<1185>壇ノ浦の戦い
場所 山口
内容 源義経により平氏が滅ぼされる
結果 国ごとに守護、
荘園ごとに地頭が置かれる<1185>
理由 源頼朝をおびやかす存在の源義経を討伐するという口実のため
結果 全国に鎌倉からの命令が行き届くようになり、
実質的に全国支配が出来るようになった
~最近は鎌倉時代の開始が<1185>と言われている
★テストの構成・テキストの構成・対策と優先順位(毎度大きな変化はないため再掲となります)
【テストの構成】
35分 100点満点 配点・出題形式は一例です。
大問1 26点 書き取り10問 選択肢2問
大問2 46点 書き取り14問 選択肢9問
大問3 28点 書き取り4問 選択肢8問
35分で約50問。
傾向に変化がなければ、記述はなく、書き取りが中心の形式です。
一問一答の「名称」を問う形式がほとんどであるため、きちんと努力を重ねていれば報われやすい形式となっています。
これは昔から変わらずですが、「処理力」を重視した設問の構成となっています。
以前と変化があったのが書き取り問題で、一部のみ漢字指定だったのが、ほとんどの問題で漢字指定となっています。
自信のない内容は「ひらがな」で書けば◯がもらえる…という「安全策」が以前は取れましたが、難関校に向けた対応が必要になったと言えます。
【テキストの構成】
総合回以外の通常回 予習シリーズ
・テキスト解説ページ(ちょっとくわしく、今回のポイントも含む)
→基本的に太字を中心にチェックします。太字の多くは「名称」です。「名称」を中心におさえるのが大切ですが、「名称を聞いた時に内容がきちんと言える状態」が望ましいです。
図・表・グラフからの出題も多いので、「どれが何を指しているのか」知っておくと良いでしょう。【なぜそういった数値・グラフの動きになっているのか】までおさえておいた方が良いです。
塾の先生に質問する機会があるならば、【図・表・グラフを見分けるポイント】【目立つデータがあれば、なぜそういうデータになっているのか】を質問するのが良いでしょう。
・要点チェック
→比較的取り組みやすい一問一答です。集団授業を受けているなら、授業後に一番に取り組んで欲しい内容となっています。
総合回 予習シリーズ
・学習のまとめ
→約4回分の内容を凝縮したテキスト解説コーナーです。ここはそこまでチェックしなくて良いでしょう。
・要点チェック
→通常回とは違い、図・表・グラフからの出題が中心です。比較的取り組みやすいので、なるべく早めに解くのが良いでしょう。
・練習問題
→組分けテストに近い形式の問題です。配点はついていないですが、「組分けテストの過去問」と見て良い内容です。
予習シリーズの要点チェック、演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に一通り取り組んだ後にチャレンジしたい問題です。
総合回以外の通常回 演習問題集
・まとめてみよう!
→予習シリーズのテキスト解説ページを「穴埋め形式」にしています。「名称」を中心に問う形式となっているため、早いタイミングで取り組みたい内容となっています。
・グラフに書きこもう!
・白地図に書きこもう!
→予習シリーズのテキスト解説ページに載っている内容のうち、「問われやすい問題」を中心にピックアップしています。
これも早いタイミングで取り組みたい内容となっています。
・練習問題
→予習シリーズに載っているものと同様、組分けテストに近い形式の内容です。
予習シリーズの要点チェック、演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に一通り取り組んだ後にチャレンジしたい問題です。
・発展問題
→入試問題をもとに、予習シリーズの該当回に合わせてアレンジを加えた問題となっています。練習問題よりも難易度は難しめで、ここで初めて見る内容の問題も存在します。
余裕があるなら毎週のルーティンに組み込みたい問題です。
・記述問題にチャレンジ!
→入試問題をもとに出題される記述問題です。
難しい問題も含まれています。この問題に取り組むなら、担当の先生などに採点をお願いしたいところです。優先順位は少々下がります。
総合回 演習問題集
・練習問題
→組分けテストに近い形式の問題です。
配点はついていないですが、「組分けテストの過去問」と見て良い内容です。
予習シリーズの要点チェック、演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に一通り取り組んだ後にチャレンジしたい問題です。
4週間前に扱い、忘れてしまっている内容を思い出すきっかけにもなりますし、是非取り組みたい内容です。
・応用問題
→こちらも、組分けテストに近い形式の問題です。
配点はついていないですが、「組分けテストの過去問」と見て良い内容です。
予習シリーズの要点チェック、演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に一通り取り組んだ後にチャレンジしたい問題です。
練習問題よりも少々難しめですが、ぐんとレベルが上がるわけではないので、「聞かれ方の引き出し」を作るためにも取り組むことをオススメします。
・チャレンジ問題
→入試問題をもとに、予習シリーズの該当回に合わせてアレンジを加えた問題となっています。
通常回の発展問題と同じ立ち位置の問題です。こちらも余裕があれば取り組んでおきたい内容となっています。
【対策と優先順位】
□通常回の予習型の塾の進め方の一例(四谷大塚など)
①テキストを読む
②太字を中心に、表・グラフ・図の内容などもチェックして内容をおさえる
③予習シリーズ通常回の要点チェックで内容の確認
★通っている塾で授業を受ける
★授業後、授業内で取ったノートなどを見返して記憶を整理する
④演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に取り組む(できれば参考資料なしで取り組みます。もし定着内容に自信がなければ予習シリーズでわからない問題を調べて取り組みましょう。わからなかった問題・調べた問題は別途印などをつけておくと良いです。)
⑤演習問題集の練習問題に取り組む
⑥予習シリーズの練習問題に取り組む
⑦演習問題集の発展問題に取り組む
⑧演習問題集の記述問題にチャレンジ!に取り組む
■通常回の復習型の塾の進め方の一例(早稲田アカデミーなど)
①通っている塾で授業を受ける
②授業後、授業内で取ったノート・テキストでマークした箇所などを見返して記憶を整理する
③予習シリーズ通常回の要点チェックで内容の確認
④演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!に取り組む(できれば参考資料なしで取り組みます。もし定着内容に自信がなければ予習シリーズでわからない問題を調べて取り組みましょう。わからなかった問題・調べた問題は別途印などをつけておくと良いです。)
⑤演習問題集の練習問題に取り組む
⑥予習シリーズの練習問題に取り組む
⑦演習問題集の発展問題に取り組む
⑧演習問題集の記述問題にチャレンジ!に取り組む
毎週の取り組みで⑧まで取り組むのがベストですが、目指す偏差値によって何番まで取り組むかが変わってきます。
偏差値50~55を目指すなら⑤~⑥まで
偏差値60以上を目指すなら⑦まで
入試問題を見据えて取り組むなら⑧まで実施し、担当の先生に添削してもらう
というところでしょうか。
④までで終わりにする子も一定数いますが、「入れ込んだインプットの内容をアウトプットして確認する」作業を行っていないため、組分けテストに対応するのは難しいと思います。
せっかく取り組むならば、最低でも⑤もしくは⑥までをワンセットにすることをオススメします。
□総合回の予習型の塾の進め方の一例(四谷大塚など)
①通常回のテキストをざっと読み直す
②演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!で印をつけたところを再度見直す
③予習シリーズ総合回の要点チェックで内容の確認
★通っている塾で授業を受ける
★授業後、授業内で取ったノートなどを見返して記憶を整理する
④予習シリーズの練習問題に取り組む
⑤演習問題集の練習問題に取り組む
⑥演習問題集の応用問題に取り組む
⑦演習問題集のチャレンジ問題に取り組む
■総合回の復習型の塾の進め方の一例(早稲田アカデミーなど)
①通っている塾で授業を受ける
②授業後、授業内で取ったノートなどを見返して記憶を整理する通常回のテキストをざっと読み直す、演習問題集のまとめてみよう!・グラフに書きこもう!・白地図に書きこもう!で印をつけたところを再度見直す
③予習シリーズ総合回の要点チェックで内容の確認
④予習シリーズの練習問題に取り組む
⑤演習問題集の練習問題に取り組む
⑥演習問題集の応用問題に取り組む
⑦演習問題集のチャレンジ問題に取り組む
こちらも通常回と同様⑦まで取り組むのがベストですが、目指す偏差値によって何番まで取り組むかが変わってきます。
偏差値50~55を目指すなら④~⑤まで
偏差値60以上を目指すなら⑥~⑦まで
というところでしょうか。
練習問題・応用問題・チャレンジ問題を取り組み、なぜその答えになるのかがわかる状態になっていれば、かなりの点数が見込めます。
四谷大塚の組分けテストの社会は努力が反映されやすいです。
4科目の勉強のバランス・目指す偏差値からどこまで取り組むかを決め、進めていくのが良いでしょう。
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